みなさんは、お子様に昔話を読んでいますか?
ごんぎつね、おむすびころりん、うらしまたろうなど…
絵本を年間1800冊以上読む我が家ですが、昔話をあまり読んでいないことに気付き最近取り入れるようになりました。
昔話は言葉が難しかったり、イラストがリアルすぎたりと子供の興味を引くのが難しいイメージですが、大切な教訓を学べるものばかり。
今回は、お受験の題材としても使われるほど有名な昔話『かぐやひめ』をご紹介します。
かぐやひめ
カタカナ | あり(ルビあり) |
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漢字 | あり(ルビあり) |
ページ数 | 30ページ |
本のサイズ | A4くらい |
おすすめ月齢 | 5歳 |
ISBNコード:9784097268789
どんな本?
むかしむかし、あるところに「竹とりのおきな」というおじいさんがいました。
ある日、いつものように竹を切りに山に行くと、1本だけ光る竹があるのを見つけます。
「こりゃ、なんじゃ。」
割ってみると、中から可愛い女の子が出てきました。
家に連れて帰ると、子供のいなかったおばあさんは大喜び。
2人はその子を「かぐやひめ」と名付けて、大切に大切に育てました。
かぐやひめはとても美しく育ち、その噂を聞きつけた身分の高い男たちが結婚を申し込みにきます。
中でも熱心な5人は、猛アタック。
かぐやひめはあれやこれやと無理難題を押し付けて、5人の結婚を断ります。
そのうちに、かぐやひめの噂は帝の耳にも届きました。
かぐやひめを見に行った帝は一目で恋に落ちましたが、嫌がるかぐやひめを無理に連れて行こうとはしませんでした。
ある夜おじいさんは、かぐやひめが月を眺めて泣いているのを見つけます。
聞くと、今度の十五夜に、かぐやひめの故郷である月からお迎えが来てしまうとのこと。
お別れが悲しくて泣いていたのです。
それを聞いた帝は、かぐやひめが連れていかれないよう護衛をつけて家中を守らせました。
しかし、その力を抑えて天の王と天女がやってきて、かぐやひめの記憶をなくす羽衣を着せて連れて行こうとしました。
かぐやひめは、どうなってしまうのでしょうか。
結婚を申し込む熱心な5人を、きちんと
・石つくりのおうじ
・くらもちのおうじ
・うだいじんあべのみむらじ
・だいなごんおおとものみゆき
・ちゅうなごんいそのかみまろ
と記載するなど、詳細な文章が特徴。
かぐやひめのお話は、日本最古の創作物語と言われています。
人々に語り継がれてきた民話ではなく、物語として創作されたお話。
小学館から出版されているこちらの絵本では、溶け込むような美しい色遣いの絵で楽しむことができますよ。
感想
昔話や民話って、色んな出版社から色んな種類が出ていますよね。
今回読んだ絵本は、とにかく色遣いが美しくじっと眺めてしまいました。
かぐやひめが月を眺めて涙を流すページでは、月夜が混ざり合うような描写で着物の鮮やかさが映えます。
表紙のぼうっと浮かび上がるようなイラストが素敵でこの絵本を選んだくらい、目を惹きました。
文中に「かじや」「五しき(五色)」「ぎんのね」など、大人でも使わないような言葉がたくさん出てくるので幼稚園の娘には少し難しそうでした。
ただ単純に「5人の男が結婚を申し込みにきて~」「それぞれかぐやひめのリクエストに応えるべく頑張りましたが~」とするのではなく、忠実に竹取物語を表現している絵本だと思います。
小さい子供にはかみ砕いて伝えないと理解が難しいかもしれませんが、1度読んだだけで娘は「かぐや姫はどこから生まれたか」「かぐや姫はどこに帰ったのか」というポイントはしっかり理解していたので、多少途中がわからなくても大事な部分が伝わっていてよかったです。