2012年に発行されて以来、知らない人はいない超人気絵本ノラネコぐんだんシリーズ。
我が家では家族の日常会話にも絵本の内容が登場するくらい、みんなでハマっています。
今回ご紹介するのはそんなノラネコぐんだんの児童書。
今までと違って字がたくさんで絵が少な目ですが、子供たちが楽しく読めるようにと作者の願いがこもった作品だと思います。
未就学児の読書ペースとあわせて紹介します。
ノラネコぐんだんと海の果ての怪物
カタカナ | あり(ルビなし) |
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漢字 | あり(ルビあり) |
ページ数 | 103ページ |
本のサイズ | B6くらい |
おすすめ月齢 | 5歳 |
ISBNコード:97845922762270
どんな本?
あるところに、ノラネコぐんだんがいました。
ノラネコぐんだんは、海辺に小屋を建てて魚をとって暮らしていましたが、なかなか魚がとれずにおなかをすかせていました。
そんなある日、浜辺で虹色の貝を拾ったノラネコぐんだん。
それは、海の中でも呼吸ができる魔法の貝でした。
魔法を使って海の中の魚をとりまくるノラネコぐんだん。
しかし、だんだんと全部食べずに途中で捨ててしまったり、魚を粗末に扱うようになってきました。
それを見た海の王様はカンカン!
ノラネコぐんだんたちは罰を受けることになりましたが、そんな時に王様の娘であるお姫様が拐われてしまいます。
そこでノラネコぐんだん、罰を受ける代わりにお姫様を助けることになります。
海の怪物を見つけに行く大冒険の中で、誰かを助けたり、恩返しがあったり、おなじみのドッカーン!も登場。
次はどうなるんだろうとドキドキしながら楽しめる内容。
緊迫感は強くないので、寝る前の絵本にもぴったりです。
数字がふってあり、「今日はここまで、続きはまた明日ね」と分けて読みやすくなっているのも子供たちのため。
作者が子供たちの一人読みを応援する気持ちがこもった作品で、冒頭のメッセージを読んでやる気を出して一人読みする子供たちがたくさんいる1冊です。
感想
本なので、3日ほどに分けて読みました。
大人が集中して読めば30分程度の作品かと思いますが、我が家は子供が一人で読んだので少しずつ読み進めました。
楽しかったようで、電車の中にも持ち歩いて一人で読んでいました。
もともとノラネコぐんだん好きの娘ですが、この作品を一人で読むにあたって冒頭の作者メッセージの影響がとても大きかったです。
「みなさんへ」
から始まるメッセージは、子供たちへ向けられたもの。
字がいっぱいだけど、きっと最後まで読めるはず。
わからない言葉があれば、そのままにして先に進みましょう。
これから成長する間に自然にわかっていきます。
このように、子供たちの心を安心させてくれるメッセージが冒頭に書かれています。
ひとつひとつの文章は短く、漢字にはフリガナ。
可愛いノラネコぐんだんの挿絵も楽しめます。
あとがきは大人へ向けて書かれていますが、それがまた心に染みました。
幼稚園や小学校という世界で日々過ごしている子供たちの、楽しみな時間としてこれからもたくさん本を読む時間を作ろうと思えました。
長いお話に抵抗感がある子供も、大好きなノラネコぐんだんがきっと挑戦のきっかけになるはず。
親子で読む時間、1人で読む時間をぜひ楽しんでみてくださいね。