みなさんは、お子様に昔話を読んでいますか?
ごんぎつね、おむすびころりん、うらしまたろうなど…
絵本を年間1800冊以上読む我が家ですが、昔話をあまり読んでいないことに気付き最近取り入れるようになりました。
昔話は言葉が難しかったり、イラストがリアルすぎたりと子供の興味を引くのが難しいイメージですが、大切な教訓を学べるものばかり。
今回は、お受験準備でも必読とされるはなさかじいさんの絵本をご紹介します。
はなさかじいさん
カタカナ | あり(ルビなし) |
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漢字 | なし |
ページ数 | 32ページ |
本のサイズ | A4くらい |
おすすめ月齢 | 4歳 |
ISBNコード:9784061325005
どんな本?
むかしむかしあるところに、2人の老夫婦が暮らしていました。
ある時、川に流れてきた犬を見つけ一緒に生活するようになります。
おじいさんもおばあさんも犬をとても可愛がり、たくさんの愛情を注いで育てました。
しばらく経ったある日、散歩の途中で突然犬が喋りました。
「僕の背中に乗って、ついてきて。」
お前の背中になんて可哀そうで乗れないよ、と言うおじいさんをよいしょと乗せて、犬は歩き出します。
そしてあるところで止まってこういうのです。
「ここほれ、わんわん。」
不思議に思いながらおじいさんが地面を掘ると、中から大判小判が山のように出てきました。
家に帰っておばあさんにこの話を伝えていると、隣に住む怠け者の老夫婦がこれを聞きつけます。
「おい!その犬を貸すんだ!」
無理やり犬を連れていき、無理やり背中に乗り、「ここほれ、わんわん。」と言われて掘った場所からは…ムカデやヘビがたくさん!
怒った怠け者のおじいさんは、犬を叩いてしなせてしまいます。
「そろそろ犬を返しておくれ」と頼みに行った老夫婦は、話を聞いてすぐに犬が埋められた場所に行きます。
わんわんと泣く2人の前には立派な松の木が育っていて、せめてこれでうすを作り、大好きだった餅を作ってあげようと木を切って持ち帰ります。
家に帰って餅をつくと…チャリン、チャリン。
なんとうすの中から大判小判が出てきます。
しかしこれを聞いていた怠け者のおじいさん、またそのうすを勝手に持って行ってしまいます。
そしてマネして餅をついてみるも、中から出てくるのは牛や馬の糞。
怒った怠け者のおじいさんは、うすを燃やしてしまいます。
それを知ったおじいさんとおばあさんは、またわんわんと泣きました。
そしてせめて燃やされた灰を…と集めて持ち帰ろうとする途中、風で灰が飛んでいきます。
しかしそこには驚きの光景が。
おじいさんとおばあさんに、このあとどんなことが起こるのでしょうか。
あらすじは、みんなが知っているはなさかじいさんのストーリー通り。
文章やイラストに昔話の雰囲気がありながら、わかりやすく描かれているのが特徴です。
この絵本は、講談社が昔話を絵本のよみきかせで楽しんでもらうことにこだわって作った「よみきかせ日本昔話」シリーズ。
昔話として知っておきたいのはもちろん、大切な教訓も学べる絵本です。
感想
はなさかじいさんの絵本といっても、たくさんの種類がありますよね。
ストーリーはだいたい同じですが、作品ごとに雰囲気が全く違います。
こちらの絵本は、娘が選んだもの。
満開の桜の表紙は、心もパーッと晴れやかにしてくれます。
こちらの絵本では、「~~おった。」「~~じゃった。」など、昔話らしい口調が使われているのですがとても自然な文章で、幼稚園の娘もきちんとお話を理解できました。
「このお話はどうだった?」と聞くと、「ここが悲しかった…。」と途中、犬がしんでしまうところを指差しました。
わんわんと泣くおじいさんおばあさんの姿に、大人の私も悲しくなってしまう部分です。
まだお金の価値がなんとなくしかわからない娘ですが、「親切な人は良い物をもらい、いじわるな人は悪い物をもらった。」ということは感じているので、「見返りを求めない」という部分も感じてもらえるように何度か読むつもりです。