みなさんは、お子様に昔話を読んでいますか?
ごんぎつね、おむすびころりん、うらしまたろうなど…
絵本を年間1800冊以上読む我が家ですが、昔話をあまり読んでいないことに気付き最近取り入れるようになりました。
昔話は言葉が難しかったり、イラストがリアルすぎたりと子供の興味を引くのが難しいイメージですが、大切な教訓を学べるものばかり。
今回は、初めて子供に読む昔話の大定番、ももたろうをご紹介します。
ももたろう
カタカナ | なし |
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漢字 | あり(ルビあり) |
ページ数 | 32ページ |
本のサイズ | A4くらい |
おすすめ月齢 | 4歳 |
ISBNコード:9784251011510
どんな本?
むかしむかしあるところに、2人の老夫婦が暮らしていました。
ある朝、川で洗濯をしていたおばあさんのところに、見たこともない大きな桃が流れてきます。
どんぶらこっこ ざんぶらこ
家に帰っておじいさんと割ってみると、中から桃のようにきれいな赤ん坊が出てきます。
2人はとても喜び、「ももたろう」と名付けて大切に育てます。
ももたろうはどんどん大きく育ち、ある時鬼の悪事を聞きます。
そして鬼を怖がるおじいさんとおばあさんを元気づけるため、大好きなきびだんごを持って鬼を倒しにいくのです。
鬼のところに向かう途中、犬が話しかけてきました。
そして鬼を倒しに行くこと、腰の袋にはきびだんごが入っていることを聞いて、「きびだんごをくれたら一緒に行くよ」と言ってくれます。
このやりとりの文章がとても独特で、気持ちのいいリズムで会話のキャッチボールが進みます。
何度も読むうちに覚えてしまうくらいの語呂の良さ。
この調子でサルとキジも仲間にしたももたろうは、いよいよ鬼のところに到着します。
そして鬼を倒すのですが、「鬼に勝ちました」と何となく終わるのではなく、何をつかってどのように勝ったのかが具体的に書かれているのがこの絵本の特徴。
大人もなるほど!と納得できる、新感覚昔話です。
感想
ももたろうの絵本といっても、すごい数がありますよね。
ストーリーはだいたい同じですが、作品ごとにそれぞれ雰囲気が違います。
こちらの絵本は、娘が選んだもの。
表紙の桃柄に惹かれたようですが、私もこの絵本はイラストに夢中になってしまいました。
イラストを担当する加藤休ミさんは、クレヨン画家。
この絵本の人物、背景などをよーく見ると、異なる色を濃く塗り重ねた後に、模様を描くように削って柄を浮き上がらせているように見えるんです。
表紙のももたろうの着物や髪の毛、絵本に出てくる草むらや鬼のパンツの柄などを見るとわかりやすいです。
こういう描き方があるんだ~!と、クレヨンならではの雰囲気を感じました。
そしてこちらの絵本は、なんと言っても新感覚。
きびだんごも、1個じゃ足りない!と言って2個ずつあげちゃいます。
色々なことの辻褄が合うので、読んでいて気持ちのいいストーリー展開。
鬼を倒しに行くのも、鬼の倒し方もきちんと理由があって納得できます。
「登場人物の中で誰が1番好き?」と娘に聞くと、「猿!」と即答。
犬ともキジとも違う歩き方が魅力だそうです。
自分にはない特技を持った仲間が集まると、強い相手も倒すことができる。
これから娘が社会に出ていく中で、覚えていてほしいことの1つです。
そして、助けてもらったらちゃんとお礼も忘れずに。
今度きびだんごを買って、食べさせようと思っています。