本屋さんでも、図書館でも、やたらと子供たちが手にとっている絵本があります。
シリーズで何冊も出ている人気作品です。
そんなにおもしろいのかな?とずっと気になっていた絵本、ついに読みました。
100までの数字が数えられるようになると話題のシリーズ、感想をご紹介します。
うみの100かいだてのいえ
カタカナ | あり(ルビなし) |
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漢字 | なし |
ページ数 | 32ページ |
本のサイズ | A4くらい |
おすすめ月齢 | 3歳 |
ISBNコード:9784033322001
どんな本?
船に乗ってカモメに餌をあげていた女の子。
ふとした拍子に、抱えていた大切なお人形のテンちゃんを海に落としてしまいます。
テンちゃんは沈んでいくうちにお洋服、バッグ、靴などをどんどん落としていってしまいます。
そのうち不思議な泡に包まれるテンちゃん、そこに現れたのは海の生き物たちの100かいだての家です。
1~10階は、ラッコさんのおうち。
お料理したり、貝殻のお勉強をしたり、赤ちゃんのお世話をしたり…
1フロアごとに、色々なことをしながらラッコさんが生活しています。
11~20階は、イルカさんのおうち。
郵便局のお仕事や、銭湯、市場にお寿司やさん…
こんな風に、海の生き物たちが生活する建物の中をどんどん下へ下へとおりていくお話。
ところどころにテンちゃんが落としたお洋服も見つかり、100階まで探して行きます。
テンちゃんは探し物を見つけ、無事に女の子のところへ帰れるのでしょうか。
色も形も、それぞれの過ごし方も全く違う100のお部屋。
細かい部分まで描きこまれた絵に子供たちは夢中です。
この絵本は作者の岩井さんが、お子様が小学校で数を数えたり繰り上がったりすることにつまづいているのを見て作った絵本。
1~100まで数字もふってあり、100まで数えられるようになったという声が多いのも納得です。
縦に開く斬新なスタイルの絵本で、子供受けバツグンの1冊です。
感想
どの巻も図書館でも予約待ちされるほど人気のある絵本。
私ももちろん知っていました。
それでも、この絵本を読んでいなかったのには理由があります。
それは、「読み聞かせに向かない」ということ。
作者の岩井さんも「この絵本は読み聞かせを想定していなかった」とおっしゃっていますが、この絵本はイラストをじっくり眺めながら読み進めるようになっています。
短い文章はありますが、1ページにぎゅっと詰まったイラストの中からどの場面のセリフなのかを目で探さないといけません。
そして、イラストが細かく子供がじっくり眺めるので、絵本が進まない。
岩井さんはこの絵本を「一人遊び向けの絵本として作った」とおっしゃっていますが、本当にその通りで幼稚園児の娘は暇さえあれば一人で絵本をひらいて1階から指でたどったり、それぞれの生き物が何をしているのか眺めてみたり…
読むのに時間がかかるので寝かしつけ前にはおすすめしませんが、子供が一人で黙々と読んでいてくれるので家事の間などにはぴったりだと思います。
絵を楽しむ作品だと思うので、文字が読めないお子様でもきっと大丈夫。
読んだら一瞬で娘のお気に入りの1冊になり、やっぱり子供の心を掴む絵本なんだなぁと思いました。
前のページからの繋がりを発見したりして、大人の私もすっかり楽しんでいます。