いよいよ夏休み。
でも外出自粛の2021年は、花火大会もお祭りも中止ばかりです。
おうち時間が増えることもあり、子供の夏休み気分を盛り上げるための絵本をたくさん揃えました。
今回は、その中で特に私のお気に入りの1冊をご紹介します。
おまつり
カタカナ | あり(ルビなし) |
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漢字 | なし |
ページ数 | 24ページ |
本のサイズ | B6くらい |
おすすめ月齢 | 3歳 |
ISBNコード:9784592762294
どんな本?
森の神社でお祭りの日。
くまたは、お母さんに浴衣を着せてもらってワクワクしながらお祭りへ出かけます。
鳥居をくぐると、焼きそば、かき氷、わなげにたこやき…
わたあめは大人気で行列です。
次から次へと現れる屋台に目移りしながら、お祭りを楽しむくまた。
そこへ「わっしょい!わっしょい!」の掛け声でやって来たのは…!
縁日の楽しい様子が忠実に描かれた、読むだけでワクワクするイラスト。
笛や太鼓の音まで聞こえてきそうです。
実はこの絵本、アルミ板をカッティングした独特の技法で作られた作品。
だからこそ生まれる陰影で、なんだか絵が浮き上がっているようにも見えます。
屋台の種類も多く、浴衣や法被の柄もそれぞれ違い、見るだけで縁日を楽しめる絵本。
夏祭りを楽しめない子供たちにも、きっと空気感が伝わります。
感想
縁日って、絵で描くのが大変そうですよね。
雑雑しい感じや細かい設定など、「描いてみて?」と言われても、どんなだったっけ…となってしまいます。
それを忠実に、でも可愛らしく絶妙なバランスで描かれているのがこの作品。
リアルすぎず、でもちゃんと「縁日」の雰囲気が伝わって、読んでいるだけでワクワクしてしまいました。
しかもこれをアルミ板のカッティングで作っているというのが驚きです。
さぞかし細かい作業だと思いますが、色付けもキャラクターの表情もとても丁寧に描かれています。
現在幼稚園児の娘は、昨今の外出自粛の影響で縁日の思い出がほとんどありません。
今年もお祭りが中止になってしまいましたが、この絵本を読むと縁日の楽しさが伝わって少しでも夏気分になれたように思います。
ページごとに現れる色々な屋台。
「たこ焼きどうぞ」「どのお面がいい?」と話しながら、まるで縁日の参道を娘と歩いているような気持ちで楽しく読みました。
最後のページ、縁日の楽しい思い出と一緒に眠るくまたの姿は幸せそのもの。
子供はもとより、私のお気に入りの1冊です。