絵本を年間1800冊のペースで読む我が家ですが、子供が昔話を知らないことに気付き取り入れるようになりました。
昔話は、言葉が難しかったりイラストがリアルすぎたりと子供の興味を引くのが難しいイメージですが、大切な教訓を学べるものばかり。
今回は、子供ウケの良いいもとようこさんの絵本『こぶとりじいさん』をご紹介します。
日本むかしばなし こぶとりじいさん
カタカナ | なし |
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漢字 | なし |
ページ数 | 32ページ |
本のサイズ | A4くらい |
おすすめ月齢 | 3歳 |
ISBNコード:9784323037202
どんな本?
むかしむかし、あるところに右頬に大きなこぶのあるおじいさんがいました。
でも、おじいさんはいつもニコニコ笑って過ごしています。
隣のおじいさんは、左頬にこぶがありました。
こぶが邪魔だと怒ってばかりで、いつもイライラしています。
ある日、ニコニコのおじいさんは山へ出かけた帰り道で雨にあい、洞穴に隠れることにしました。
ウトウトして眠ってしまい、気付いたときには洞穴の前で鬼たちが宴会を開いていました。
楽しそうな音が聞こえてきますが、そこにいるのは鬼。
出て行っては大変と隠れていますが、踊りが大好きなおじいさんはついに我慢できず踊りながら出て行ってしまいます。
しかしおじいさんの踊りがあまりに上手いので鬼たちは上機嫌になり、また明日も来るようにと念を押す際に心配なので何か大切な物を人質に取っておこうと言います。
そこでおじいさんが差し出したのは…?
このあと、いつもイライラしているおじいさんが登場し同じことをするのですが、2人には大きな違いが現れます。
こぶを気にせずニコニコ過ごしていたおじいさんと、何でもこぶのせいにして不機嫌に過ごしていたおじいさん。
「こぶ」の捉え方は人それぞれ。
自分は何ができるのか、どうしようかと機転を働かせる2人のおじいさんから様々なことが学べるお話です。
感想
昔話は色んな出版社から出ていますが、今回読んだシリーズはイラストが可愛らしく4歳娘にちょうど良かったです。
いもとようこさんの絵本は日本昔話の他にもたくさん読んでいるのでイラストに親しみがあるようです。
こぶとりじいさんのお話は顔にこぶがありそれをぶちっと取ってしまうなど娘が考えもしないようなことが多く出てきますが、「いつもニコニコのおじいさん」と「いつもイライラしているおじいさん」のイラストがわかりやすく対比しやすいので、どちらが良い思いをしているのかなどはすぐに理解していました。
このお話も色々なパターンがありますが、初めて読むにあたっては今回のようにシンプルに「笑っている方が良いことあるね」が伝われば良いかなと思いました。
「大切なものを人質にとると言われておじいさんはこぶを差し出したのに、いざこぶを取られたら大喜びで帰って行った」というあたりがおじいさんの心情を読み取りにくく、取ってもらうつもりでわざと鬼に差し出したのか、本当に自分の体の一部として大事にしていたが取ってみたらすっきりしたのか。
読み取り方が色々あり、どう感じたのか話し合うのも楽しいと思いました。
『いもとようこの日本むかしばなしシリーズ』は他にもかぐや姫、ももたろう、かちかち山など名作ばかりなので少しずつ読み増やして行きたいと思います。