きもちって、なんだろう。
笑ったり、怒ったり、泣いたりする毎日の中で感じる色々な感情。
子供たちが自分の気持ちを言葉にして相手に伝えられるように、そして相手の気持ちを想像できるようにと考えられた話題作があります。
ただの読み聞かせではなく、ゆっくり子供と話ができる絵本を紹介します。
どんなきもち?
カタカナ | あり(ルビなし) |
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漢字 | なし |
ページ数 | 30ページ |
本のサイズ | A4くらい |
おすすめ月齢 | 5歳 |
ISBNコード:9784477033679
どんな本?
気持ちってなんだろう。
これからきみに色々なことを聞くよ、どんな気持ちがするか教えてね。
そんな言葉から始まるこの絵本。
ページをめくると、色々な質問がはじまります。
もしきみがいぬになったら どんなきもち?
もしきみがとりになったら どんなきもち?
普段あまり考えないような質問に、時間をかけて考える子供たち。
たった短い文章ですが、想像力を働かせたおもしろい解答に盛り上がることもあるでしょう。
もしきみがほめられたら どんなきもち?
おきにいりのおもちゃがこわれちゃったら どんなきもち?
質問が現実的なものになってきます。
でも普段から感じていることについて、改めて言葉にするとなると意外と出てこないことも。
こんな風に色々なシーン、色々なシチュエーションを想像することで
「自分の気持ちを相手に伝える」
「相手の気持ちを想像する」
ができるようにと考えられた絵本。
これから広い社会に飛び出していく子供たちが、大切なことを学べる絵本です。
感想
この絵本、「相手の気持ちを想像する」はもちろんなのですが、「自分の気持ちを言葉にする」ということも考えているところが素敵だなと思いました。
色んな考えの人がいる世界ですから、いくら考えても自分の想像とは違うことも多々あると思います。
そんなとき、自分の気持ちを相手に伝えるということはコミュニケーションをとる上でとても大切だと思うのです。
5歳の娘と読みましたが、1つ1つの質問をお互いにしあったので読むのに時間がかかりました。
でも娘の考えが聞けるその時間はとても貴重で、意外な発想になるほどと思ったり、絵本の最初では「嬉しいきもち」「悲しいきもち」の2択しか言わなかった娘が読んでいくうちに「幸せな気持ち」「辛い気持ち」など語彙力を増やしていく姿に驚きました。
もしきみがバスになったらどんなきもち?
娘→いっぱい走るから疲れたな~っていう気持ち。みんなを乗せるし。
私→息子もそうだけれど、バスが好き!バスだ!って指差してくれる子供がいるから嬉しくてたくさん見て欲しいなっていう気持ち。
1つの質問でも、答えは人それぞれ。
気持ちですから正解はなく、こうして家族でやりとりすることで色々な気持ちがあることもわかりました。
最後には、絵本に出てこなかった質問が並んだシートも。
遊びとして楽しく読みながら、自分の気持ちをきちんと相手に伝えられるようになる魔法のような1冊です。