子供の絵本というと、忘れてはいけないのが日本昔話。
かぐやひめ、うらしまたろう、ごんぎつねなど…
日本昔話は、大切な教訓のあるものばかり。
小さいうちから絵本を読んでおくことで、自然に身に付くと思い我が家でも色んな種類を楽しんでいます。
今回はその中でも、昔話の定番『かさじぞう』を家族みんなで楽しく読める1冊をご紹介します。
みんなでやろう かさじぞう
カタカナ | あり(ルビなし) |
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漢字 | なし |
ページ数 | 32ページ |
本のサイズ | A4くらい |
おすすめ月齢 | 4歳 |
ISBNコード:9784569685342
どんな本?
この絵本では、みんなで劇ができるよう登場人物のセリフにそれぞれマークがついています。
役を決めて担当のセリフを読めば、みんなで1つのお話を演じることができる仕組みです。
今回のお話では登場人物は6人。
じいさま、ばあさま、おじぞうさま(全員)、おじぞうさま1・2、おじぞうさま3・4、おじぞうさま5・6 です。
むかしむかしあるところに、貧乏なじいさまとばあさまがいました。
でも、二人はいつもにこにこ笑って明るく暮らしていました。
季節はもうすぐお正月、ですが2人は貧しく食べるものもありません。
そこで考えたじいさま、笠を作って町に売りに行こうというのです。
2人は一生懸命笠を作りました。
そしてじいさまは手ぬぐいをかぶって、笠を売りに。
しかし一つも売れず、トボトボ歩く帰り道におじぞうさまを見つけます。
頭に雪をかぶって寒そうにしているおじぞうさまに、じいさまは迷うことなく笠をかぶせ足りない1個分は自分のかぶっていた手ぬぐいを脱いでつけてあげました。
家に帰ってその話をすると、ばあさまは怒るどころか「いいことをしましたね」と笑顔。
2人は食べる物もないまま大晦日を迎えます。
除夜の鐘が聞こえてきた頃、どこかから声がします。
玄関に出てみると、なんとさっきのおじぞうさまが笠のお礼に大判小判やご馳走を山ほど持ってきてくれたのです。
簡単に言えば「いいことをすると、いいことが返ってくる」というお話ですが、相手を思いやる心と、見返りを求めない行いの素晴らしさを感じられる優しいお話です。
感想
昔話や民話は、色んな出版社から色んな種類が出ています。
今回読んだ絵本は、以前同シリーズの『おむすびころりん』を読んでとても楽しかったので他の種類も読んでみようと選びました。
6つの配役+ナレーション役がいりますが、だいたい私と娘で読むので1人で何役かしながら読みます。
幼稚園児の娘でも何役もこなせるくらいの文章量です。
どの文章も語呂がよく、ナレーションとセリフが自然につながるように作られています。
調べてみると、子どもたちが読みやすいように「七五調」の文体をとりいれているそう。
0歳から小学校就学前までの乳児・幼児の発達や遊びについて研究している乳幼児教育研究所の協力で作られていることもあり、子供たちが楽しみやすい作品になっています。
普段の読み聞かせだと親が読み子どもは聞いているだけ、という受動的なものになりがちですが、この絵本は1冊の絵本を家族で囲み、みんなで読むという全員参加型。
娘も夫も一緒にみんなで迫真の演技をしながら楽しく読んでいます。
家族団らんのきっかけとなり、読むたびに幸せを感じます。
音読嫌いのお子様も「みんなで読もう!」ならきっとやってみたくなるのではないでしょうか。
ちょっとしたことから演劇の才能が目覚めるかも、と思いながら楽しんでいます。