我が家で絵本を読むときに意識しているのが、季節感。
今年は年末年始の絵本もたくさん探して読んでいます。
今回ご紹介するのは、実在するモデルを描いた年末年始の絵本。
お正月を迎える街や人々の様子が伝わる1冊です。
お正月がやってくる
カタカナ | あり(ルビなし) |
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漢字 | なし |
ページ数 | 32ページ |
本のサイズ | A4くらい |
おすすめ月齢 | 3歳 |
ISBNコード:9784591160657
どんな本?
都会の真ん中に住み、正月飾りのお店をやっているなおこさん一家。
おじいちゃん、おばあちゃん、もときさん、なおこさん、子供2人と犬1匹。
12月半ばを過ぎると、浅草の「がさいち」へ買い出しに行きます。
紅白の水引、御幣…
ここで買った材料でお正月飾りを作るのです。
そしてお正月飾りを作る年末、商店街の様子も賑やか。
門松や玉飾りをつけて、大掃除におせち作り。
大晦日、元旦と過ごす人々の様子を知ることのできる絵本です。
作者の秋山さんは、取材をしながら人々の暮らしや営みを緻密に温かく絵本を描くことで人気があります。
本作も、商店街の雰囲気がこちらにまで伝わってくるような雰囲気を持っています。
実在する直子さんをモデルにしたリアルな過ごし方が伝わる絵本で、子供たちに日本の年末年始を感じてもらいましょう。
感想
なんだかリアルで、ドキュメンタリーのようだなと読んだ絵本。
作者が実在するモデルを取材して作成したというのを知り納得しました。
なおこさん一家の年末年始を描いていますが、街の様子やなおこさん一家に関わる人たちの何気ないセリフなど、日常を感じさせるシーンがたくさんあります。
私は自分たちの家だけでいっぱいいっぱいの年末年始でしたが、ふと見渡せばみんな思い思いの年末年始を過ごしているんだなぁと視野が広がった作品です。
文章だけでなく、街を歩く人の何気ない一言(「はらへったな」など)がたくさん出てくるので少し読み聞かせが大変でしたが、それがあるからこそとてもリアルで親近感のわく絵本でした。
5歳娘はお正月飾りを買って飾る、というのは想像できますが、「その飾りを作る人たち」というのは想像できていなかったようで新しい側面で楽しんでいました。
特に難しいといった反応ではなく、日常を眺めるようにリラックスして読んでいます。