皆さんのご家庭では、いつ読み聞かせをしていますか?
我が家では、圧倒的に寝る前が多いです。
寝る前はできるだけ心を穏やかにして、心地よい睡眠をとってほしいですよね。
そんな時にぴったりの、心温まる作品をご紹介します。
よるくま
カタカナ | あり(ルビなし) |
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漢字 | なし |
ページ数 | 32ページ |
本のサイズ | A4くらい |
おすすめ月齢 | 2歳 |
ISBNコード:978403312309
どんな本?
あのね、ママ。
昨日の夜、とってもかわいい子が来たんだ。
その子はね、「よるくま」って言うんだ。
ベッドに入ってお母さんに話し始める男の子。
そこから、よるくまと男の子のお話が始まります。
よるくまちゃんは、目が覚めたらお母さんがいなくて寂しくなって探しに来たみたい。
男の子も一緒にママを探すことにします。
お店にも、いつも行く公園にも、おうちにもやっぱりいない…。
とうとう泣き出してしまうよるくま、真っ黒なよるくまの涙はやっぱり真っ黒。
どんどん周りも暗くなってしまいます。
助けて、流れ星!
男の子とよるくまの、不思議な夜のお話。
よるくまのお母さんは見つかるのでしょうか?
全国学校図書館協議会選定図書にも選ばれた、ちょっぴり切なくて・優しくて・心が温かくなるお話。
最後はそのまま「おやすみなさい」につなげられる、おやすみ前にぴったりの絵本です。
感想
「あのね、ママ…」と男の子の話しかけから始まり、それに対するお母さんの優しい問いかけでお話が進んでいくので、寝る前の2人の会話を聞いているような心地よさで何度も読みたくなってしまいます。
絵本から夜の世界観が伝わる、不思議で温かい作品でした。
この絵本に「夜」を感じるのは、画面が黒背景+白文字だからかなと思いました。
お母さんが男の子を寝かしつけているシーンから始まり、男の子がベッドに入ったまま話始め、最後はそのまま眠ってしまう。
夢と現実を自然に切り替えてくれる物語で、読んでいると本当に夢を見ているような気持ちになります。
幼稚園児の娘は、初見で「おもしろかった!」ととても気に入ってくれましたが、お子様によっては「怖い」という感想もちらほら見かけます。
その理由も何となくわかります。
よるくまと男の子がお母さんを探すシーンは、真っ暗な夜で周りに誰も人がいません。
そして泣き出したよるくまは真っ黒な涙を流し、みるみるうちに画面が暗くなります。
このあとにパッと展開が明るくはなりますが、やはり子供にとって「夜」「暗い」=「怖い」というイメージはありますよね。
この作品に出てくるよるくまのお母さんはお仕事をしているのですが、よるくまにかける言葉の一つ一つが愛に溢れていて読んでいるとなぜか胸が熱くなって涙がこみ上げる気持ちになります。
お仕事などで忙しいとつい忘れがちになってしまう子供への愛情にハッと気づかされるようでした。
絵本の最後が「おやすみ」とそのままおやすみ前の寝かしつけにできるのでお子様にとってももちろんおすすめなのですが、読んだあとに「あぁやっぱりこの子が愛しいな」と思える心温まる作品だと思うのでお母さまにもぜひおすすめしたいです。
お母さんの愛情が伝わる、大好きな1冊です。