ハロウィンが終わると、一気に街もクリスマスモード。
子供たちの大好きな季節がやってきます。
クリスマスまで毎日ワクワクできるように、おうちで楽しめるクリスマス絵本をたくさん揃えました。
今回ご紹介するのは、1998年出版のロングセラー絵本。
人気の秘密は、この絵本だけの特徴的なイラストです。
サンタさんありがとう ちいさなクリスマスのものがたり
カタカナ | あり(ルビなし) |
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漢字 | なし |
ページ数 | 34ページ |
本のサイズ | B6くらい |
おすすめ月齢 | 3歳 |
ISBNコード:9784834015638
どんな本?
もうすぐクリスマス。
しんちゃんは、サンタさんに「お友達になってくれるくまさんがほしい」と手紙を書きました。
一方サンタさんは、たくさんの子供たちからのお手紙を1つ1つ確認しプレゼントの準備をしていました。
それぞれのおもちゃに名札を付け終えて、ホッと一息…
と思ったら、床に1枚の名札が。
しんちゃんの分でした。
もう倉庫のおもちゃには全て名札がついていて、しんちゃんの分が用意できません。
困ったサンタさん、ようしこうなったら自分で作ろう!
布を切って、綿を詰めて…可愛いくまさんを完成させます。
そしてしんちゃんのお友達になれるよう、言葉の練習を始めるのです。
このあと、くまさんは言葉を覚えてお話したり、サンタさんのクリスマスまでの準備を一緒に手伝うようになります。
そしてくまさんに、ある気持ちが芽生えます。
プレゼントとなるおもちゃたちが、どんな気持ちで、どんな風に朝を待っていたのか。
読むと心が温まり、益々おもちゃが愛おしくなるお話。
表紙を含め、イラストは全て刺繍で作られており手作りの温かみで溢れた絵本です。
感想
この絵本は、数あるクリスマス絵本の中でも本当に大好きな1冊です。
あたたかくて、優しくて、切なくて、嬉しくて、毎回読み聞かせながら泣いてしまいます。(※筆者、涙もろい)
何と言ってもこの絵本の良さはイラストが全て刺繍でできているということ。
表紙は中にも色が付いている刺繍ですが、本編はほぼ枠だけの刺繍で描かれています。
例えばくまだったら、茶色い糸でくまの形が縫われ、中は白のまま。
でも線の太さを変えたり、色を変えたりして1針1針丁寧に縫ってあるので全く退屈しないのです。
目や鼻があるのはくまだけで、サンタさんと男の子の顔は枠だけなのですがその表情が見えてくるのです。
刺繍ってこんなことができるんだと大変感動しました。
4歳娘はまだ刺繍のイメージがわかないので、これは描いた絵ではなく、針と糸でチクチク線を作っていったのよと伝えると驚いていました。
お母さんの手作りを思い出すような、そんな温かみのある絵本。
私が長尾さんのファンになったきっかけの1冊です。