表紙がとっても素敵なこの絵本。
クリスマス時期にたくさん並ぶ絵本の中から子供が選んだのですが、デフォルメされたサンタやトナカイの可愛い絵本ではなくこれを選んだ娘のセンス、かっこいいなぁと驚きました。
実はこの絵本、記憶ゲームができる秘密があるんです。
みんなで遊べて、読まない時は飾って置ける。
1冊で色々な楽しみ方ができる、お気に入りのクリスマス絵本をご紹介します。
クリスマスの12にち
どんな本?
クリスマスを祝うためにイギリスで作られた『クリスマスの12日間』の歌を、絵本にしたもの。
皆さまもきっとクリスマスシーズンに聞いたことのある、こちらの曲です。
この歌は、キリストの降誕祭であるクリスマス(12/25)から公現祭(翌年1/6)までの12日に贈られたプレゼントを歌っています。
動画のように1日目、2日目、3日目…と、曲が進むごとにフレーズが増えていくのですが、新しいフレーズになったら今まで言ってきたフレーズをすべて繰り返さないといけないという積み上げ式の記憶ゲームにもなっています。
この歌詞を日本語に訳し、ブライアン・ワイルドスミスの綺麗なイラストで表現されたのが本作。
ブライアン・ワイルドスミスはイギリス絵本の黄金期を築いた1人であり、「色彩の魔術師」と呼ばれケイト・グリーナウェイ賞も受賞しています。
日本語訳は、静岡県にあるブライアン・スミス美術館の館長もされている石坂浩二さん。
美しい絵と優しい文章がとても心地よい、大人も子供も楽しめる1冊です。
感想
調べれば調べるほど奥が深く、色々な意味も込められているこの曲。
もともと韻を踏むように英語の歌詞が作られているため自然な日本語に訳すのは大変だと思うのですが、石坂浩二さんの訳は優しく、とても心地よいです。
昔々あるところに…とストーリーのある絵本ではないので、知らずに読むと一見、意味不明な絵本に読めるかもしれません。(←まさに我が家)
ですが、「クリスマスの12日」の考え方や曲を聴きながら読むと、理解が深まりクリスマス気分を高めてくれます。
何も知らずに読んだ1回目でもこの文章が記憶ゲームになっていることはわかったので、幼稚園の娘と「クリスマス3日目は3羽のニワトリ~、2羽のキジバト~、1羽の…なんだっけ?」と、ゲームを楽しみました。
とても耳馴染みが良いフレーズなので、5日目くらいになると何回も繰り返した1日目、2日目は娘も音で覚えていて、次々と口から出てくるのにびっくり。
色彩から刺激を受けられて、ゲーム感覚で記憶力・活舌を鍛えられるので子供と読むのにとても良いと思いました。
この絵本を置くだけでお部屋がパッとお洒落に見えるところも、気に入っています。
カタカナ | あり(ルビなし) |
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漢字 | あり(ルビあり) |
ページ数 | 25ページ |
本のサイズ | A4くらい |
おすすめ月齢 | 4歳 |