最近、せなけいこさんの作品をよく読みます。
娘のリクエストでせなさんの絵本を次々と読んでいるのですが、紙を切ったり貼ったりして作られる作品には独特の温かみがありますね。
今回読んだのは、保育園に行く男の子が主人公のお話。
でもこの絵本、ちらほらと否定的な意見がありました。
そんな感想もあわせてご紹介します。
あーんあん
カタカナ | なし |
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漢字 | なし |
ページ数 | 23ページ |
本のサイズ | B6 |
おすすめ月齢 | 1歳 |
ISBNコード:9784834003727
どんな本?
保育園に通う男の子、保育園が嫌いなわけじゃないけれど…
お母さんが帰ると、寂しくなってあーんあんって泣いちゃった。
そしたら、隣にいたお友達もあーんあん。
それを見た別のお友達もあーんあん。
みんなで泣いたら、涙の海ができて…
あれ?みんなおさかなになっちゃった!
みんなの寂しい気持ちをクスっと笑いに変えてくれる、ロングセラー絵本。
1972年に出版してから発行部数100万部を超え、今も多くの人に読み続けられています。
貼り絵で作られた作品なので、子供たちの服やおさかなをすくうための網など、柄や質感を楽しめる絵本です。
おさかなになって終わりではなく、ちゃんと安心できる続きがありますよ。
感想
おさかなになっちゃう展開にびっくり、幼稚園児の娘も笑って読んでいました。
お話が保育園・幼稚園に入園する子供たちの姿と重なります。
最初はやっぱり、寂しさや不安で泣いちゃうんですよね。
なのでこの絵本、働くママには少し心苦しいところもあって
という感想も。
私自身も働く身ですが、子供が泣いているのは見ていてとても辛くて…こういったママたちの気持ちもわかりました。
ただ、この絵本は全くマイナスな印象なく素敵だなと思って読みました。
泣いている子供たちがおさかなになっちゃうところ、あまりの急展開で寂しい気持ちがクスっと笑えるようになると感じたからです。
そしてネタバレになってしまいますが…
最後は、お母さんが網を持ってちゃんとおさかなになった男の子を助けにきてくれるんです。
(この「助けに」という文言がひっかかるという方もいるようですが、私はおさかなになった自分を海の中から「助けて」くれる、という意味で、保育園や幼稚園から助けてくれるという風には読みませんでした。)
「お母さんはいつでも迎えにくるよ、だから安心して過ごしてね。」というメッセージが込められているように感じました。
色んな思いを抱えて働くママには「あーんあん」と泣く子供の姿が刺さるかもしれませんが、寂しい!の気持ちを切り替えて最後はちゃんと安心できるストーリーだと思うので、もし良ければ一度ご覧になってみてくださいね。