たくさんある絵本の中に、一瞬で自分を子供時代に戻してくれる作品ってありませんか。
あ!これ読んでた!
あ!これ実家にある!
長い間たくさんの人に愛された作品を自分の子供や孫に読み聞かせる瞬間、何とも言えない幸せに包まれます。
今回は、ワクワクドキドキ、ちょっぴり涙の大冒険物語を紹介します。
こんとあき
カタカナ | あり(ルビなし) |
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漢字 | なし |
ページ数 | 40ページ |
本のサイズ | A4くらい |
おすすめ月齢 | 4歳 |
ISBNコード:9784834008302
どんな本?
広い砂丘のある町からきた、きつねのぬいぐるみ こん。
おばあちゃんから赤ちゃんのお守りを頼まれたけれど、待てど暮らせど赤ちゃんは現れません。
すっかり眠くなり、ウトウトしていたこん。
次に目を覚ますと、空っぽだったベッドに小さな赤ちゃんが!
赤ちゃんだ!こんなにちっちゃくて、こんなに可愛いなんて…
こんは嬉しくて、何をされても怒りませんでした。
赤ちゃんの名前はあき。
こんの手をよだれまみれにしても、こんを踏みつぶしても、しっぽを持って引きずり歩いても、いつもこんは「だいじょうぶ だいじょうぶ。」と言いました。
しかし、あきの成長とともに体がほころびてきてしまったこん。
2人は砂丘町に住むおばあちゃんのところに、直してもらいに行くことにしました。
汽車に乗って、砂丘町に行くまでも一騒動。
着いてからも一騒動。
思い合い、支え合う2人の絆が感動を呼ぶ日本の名作絵本です。
感想
読んだことはなくても、名前は知っているという方も多いのではないでしょうか。
とても人気のある作品で、いまだに図書館で本棚に戻らない(途切れることなく借りられている)作品のひとつです。
娘は5歳で初めてこの作品を読みましたが、一度読むと相当気に入ったようで毎日読み聞かせにこの絵本が登場するようになりました。
途中、結構ハラハラするんですよね。
30ページほどのお話ですがその中でたくさん心を動かされるようです。
最後はハッピーエンドなので小さなお子様でも安心して読めますよ。
大人の私も、こんが心配で涙が出そうになったり、あきを安心させようと頑張り続けるこんの姿に涙が出そうになったり…
温かみのある繊細なイラストと、健気なこんの姿がなんとも心を揺さぶります。
赤ちゃんの頃からずっとあきを見ていたこん、そしてずっとこんと一緒にいたあきのお互いを思う気持ちがお話から溢れるほど伝わってきて、読み終わる頃にはほっこりと温かい気持ちになりました。
子供の成長を思い出し、子供を育てる親世代、子育てを終えた祖父母世代には特にじーんとくるところがあると思います。
いつも見守ってくれる安心感や愛情を感じる作品。
英語版も出ているので、ぜひ読み比べも楽しんでみてくださいね。
