絵本を年間1800冊のペースで読む我が家ですが、子供が昔話を知らないことに気付き取り入れるようになりました。
昔話は、言葉が難しかったりイラストがリアルすぎたりと子供の興味を引くのが難しいイメージですが、大切な教訓を学べるものばかり。
今回は、子供でも読みやすい『さるかにがっせん』をご紹介します。
よみきかせ日本昔話 さるかにがっせん
カタカナ | なし |
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漢字 | なし |
ページ数 | 32ページ |
本のサイズ | A4くらい |
おすすめ月齢 | 4歳 |
ISBNコード:9784061325197
どんな本?
むかしむかし、あるところにサルとカニがいました。
カニは浜辺でおにぎりを拾い、それを羨ましく思ったサルはある提案をします。
「おらの持っている柿の種と、そのおにぎりを交換しないか?」
種なんてもらったって…と断るカニに、サルは「種を育てて実がたくさんつけば、柿が食べ放題じゃないか!」とうまいことを言って交換します。
そしてカニは一生懸命種を育て、立派な柿を実らせたのです。
早速食べようとしますが、木に登れないことに気が付きます。
そこへやってきたサル、取ってあげようと言って木に登りますが自分が食べてばかりで何もよこしてはくれません。
そして何度も声をかけるカニに「うるさい!」とまだ青くて固い柿を投げつけ、カニは死んでしまいます。
このあと、カニのおなかにいた1000匹の赤ちゃんガニたちが生まれサルをこらしめに行くことに。
道中で見つけた仲間と一緒にサルへ仕返しする因果応報物語です。
昔話は絵本によって多少の違いがありますが、こちらは「愛媛県のさるかにがっせん」が元になった作品。
最後にサルは死なず、きちんと謝るという流れになっています。
イラストは細かい部分まで線が丁寧に描かれ、文章はテンポがよく読みやすい作品。
出版社の対象年齢は4・5歳~となっています。
巻末に『あたまにかきのき』というこちらも柿がテーマの日本の民話も載っており、2つのお話が楽しめる1冊です。
感想
昔話は色んな出版社から出ていますが、今回読んだシリーズはイラストも文章も4歳娘にちょうど良く娘のお気に入りになりました。
「何を読む?」と聞くと必ずこれを持ってくるくらいで、他にもつるのおんがえしなどある中でとにかくさるかにがっせんがお気に入りです。
カニが死んでしまうなど少し刺激のあるお話ですが、文章では「ぺしゃんとつぶれてしまった」と書かれており直接的な表現はされていません。
しかし娘は痛々しく割れたカニの背中を見て「カニさんかわいそう…」と状況を理解できていました。
昔ばなし口調ではないので子供でも文章はわかりやすいかと思います。
みんなで仕返しをする部分では「灰」「とぐちのかもい」「いろり」「土間」など娘の聞きなれない言葉が出てきましたが、新しい単語を覚えるきっかけになりました。
悪いことをした→お仕置き
というわかりやすいお話なので昔話読み始めのお子様におすすめです。