我が家で絵本を読むときに意識しているのが、季節感。
12月になるとどうしてもクリスマス絵本が増えるのですが、そのあとにすぐやってくるのが年末年始。
今年は年末年始の絵本もたくさん探して読んでいます。
今回ご紹介するのは、福音館書店から発行された年末の行事がわかる1冊。
子供たちに伝えたい、日本の伝統的な過ごし方が描かれています。
もうすぐおしょうがつ
カタカナ | あり(ルビなし) |
---|---|
漢字 | なし |
ページ数 | 32ページ |
本のサイズ | A4くらい |
おすすめ月齢 | 3歳 |
ISBNコード:9784834025873
どんな本?
お正月休みに入った犬のひろくんとゆうちゃん。
家族4人で地方にいるおじいさんとおばあさんの家へ遊びに行きます。
路面電車を降りて、おじいさんおばあさんの家に着いた2人。
「重くなったなぁ」と言いながら孫を抱きあげるおじいさんは嬉しそうです。
そしてみんなで大掃除を始めます。
伝統的な日本家屋、ガラス窓を拭いたり障子を張り替えたり、掃除をするうちになくしものが出てきたり…
おもちをついて、お正月準備の買い物に行き、お正月飾りを飾り、年越しそばを食べ…
『もうすぐおしょうがつ』というタイトル通り12月31日までが丁寧に描かれた作品です。
もともと福音館書店の定期購読雑誌『こどものとも』で発行された作品が、単行本化されたもの。
日本の年末年始がぎゅっと詰まった1冊、お父さんお母さん世代は読むだけで懐かしさを感じるという声も多く人気の絵本です。
感想
服を着て擬人化された動物たちで描かれていますが、動物の可愛さではなく昔ながらの日本がしっかりと伝わってくる内容で人気の理由がわかりました。
年末というと帰省、大掃除、お正月飾り、お餅つき、年越しそば、除夜の鐘とやることがたくさんありますがそのすべてが描かれ、家の中や街の様子が年の瀬の雰囲気を感じさせてくれます。
我が家は冬休みにこの絵本を読んでいますが、どの季節に読んでも年末の少し心躍るような、忙しく新年に向けて整えていく気分を味わえる絵本だと思います。
おじいさんおばあさんが「~さかい」「~やねん」「あかんえ」など方言バリバリなので4歳娘にはスッと読み聞かせができない部分もありましたが、その方言の違和感から違う土地にいるんだなという感覚をわかってくれればと思いそのまま読みました。
特に嫌がることもなく、そのまま最後までお話を楽しんでくれました。
この絵本が最初に定期購読雑誌として出版されたのは1989年。
出てくる家も、街の様子も、銭湯も、昔ながらの古き良き日本の景色です。
懐かしさにホッとする絵本だと思うので、お子様だけでなく大人の方にもおすすめ。
娘にと選んだ絵本ですが、私のお気に入りにもなっています。