絵本を年間1800冊のペースで読む我が家ですが、子供が昔話を知らないことに気付き取り入れるようになりました。
昔話は、言葉が難しかったりイラストがリアルすぎたりと子供の興味を引くのが難しいイメージですが、大切な教訓を学べるものばかり。
今回は、子供でも読みやすい『わらしべちょうじゃ』をご紹介します。
わらしべちょうじゃ
カタカナ | あり(ルビなし) |
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漢字 | あり(ルビあり) |
ページ数 | 32ページ |
本のサイズ | A4くらい |
おすすめ月齢 | 4歳 |
ISBNコード:9784751529133
どんな本?
むかしむかし、あるところに働き者で心の優しい若者がいました。
ある時、若者は観音様の夢を見ます。
「明日の朝、道で最初に手にしたものを大切にすると良いことがありますよ。」
翌朝、出かけた若者は石につまづき一本のわらしべを掴みます。
そして、観音様に言われた通りそれを大切に持って歩きます。
しばらくすると、アブが飛んできて顔の周りを飛び回るのでわらしべにくくりつけて歩くことにしました。
そしてまたしばらくすると、牛車に乗った男の子がそのアブを欲しがります。
若者が差し出すと、お付きの人がお礼にとみかんをくれました。
そしてまたしばらくすると、喉がカラカラのおじいさんと出会います。
若者がみかんを差し出すと、おじいさんはお礼に美しい反物をくれました。
このように、次から次へと物々交換していった若者が最後に手にしたのは…?
新世代の絵本作家が描く昔話絵本の新定番として、あすなろ書房から出ている昔話シリーズ。
昔らしさの伝わる優しい雰囲気で描かれたわらしべちょうじゃは、文章がわかりやすく小さなお子様にもおすすめ。
昔話口調ではなく、読みやすい言葉で綴られた優しい雰囲気の絵本をお探しの方はぜひご覧になってみて下さい。
感想
昔話や民話って、色んな出版社から色んな種類が出ていますよね。
今回読んだ絵本は、イラストも文章も4歳娘にちょうど良くとても気に入っています。
この絵本が初めての『わらしべちょうじゃ』となった娘ですが、絵本をとても気に入り何回も読みたがるうちの1冊です。
過去にも色んなシリーズで昔話を読んでいますが、言葉が難しかったりイラストが娘の興味をひかなかったりとうまくはまらないものもありここまで気に入った昔話絵本は久しぶり。
出版社では対象年齢5歳~とおすすめされていましたが、4歳児も問題なく読んでいます。
出てくる漢字は「牛車」「十ねん」「一本」など、小学校低学年レベル。
漢字にはルビがあり、ほとんどがひらがななので幼稚園児の一人読みも可能だと思います。
お話の内容もわかりやすいので娘はすぐに理解してくれましたが、1か所説明したのは喉がカラカラのおじいさんの部分。
「たんものを三たん」「ごふくやさん」と初めて聞く言葉が続いたので、着物の生地の数え方と着物を扱うお店について教えました。
娘になんでこのお話が好きなのか聞くと、「だって良いことばっかりだから。どんどん良くなるから。」と言っていてなるほどなと思いました。
有名な昔話の中には、浦島太郎やかぐや姫のように寂しいような複雑な気持ちになるものも多いですがわらしべちょうじゃはずっとハッピー。
出てくる人みんなが幸せで最後まで気持ちが良いですよね。
たった1本のわらしべから、大金持ちになった若者のサクセスストーリー。
いつの時代にも希望を与えてくれるお話です。