2003年に出版されて以来、繊細なイラストとファンタジー要素あふれるストーリーが人気の「チリとチリリ」シリーズ。
記事執筆時点では8作目まで出版されています。
今回は、その最新作である8作目「よるのおはなし」を紹介します。
ネコ好きさん必見です。
チリとチリリ よるのおはなし
カタカナ | あり(ルビなし) |
---|---|
漢字 | なし |
ページ数 | 35ページ |
本のサイズ | A4くらい |
おすすめ月齢 | 3歳 |
ISBNコード:9784752009849
どんな本?
森から聞こえるお囃子につられ、チリとチリリは自転車で夜の世界へお出かけします。
チリチリリ チリチリリ
あたりはすっかり暗くなりましたが、明りを発見。
行ってみると、そこは黒猫のドリンクスタンドでした。
2人に出してくれたのは、不思議なお月見ドリンク。
おいしくておかわりしているうちに、気付くと2人に耳やしっぽが…!
ねこに変身した2人、黒猫たちに連れられて森の満月祭りに参加します。
不思議な屋台、おいしい食べ物、最後に出てくる美しい花火。
色鉛筆の繊細さが際立つ、満月の夜のファンタジー物語です。
感想
先日こちらのシリーズ『チリとチリリゆきのひのおはなし』を読んだ娘が、すっかり気に入り他のお話も読みたい!と大興奮。
優しい雰囲気溢れるイラストの中に動物もたくさん登場するので、とても気に入って読んでいます。
チリとチリリは表紙の女の子の名前ですが、絵本の中で自転車の音としても登場します。
チリチリリ チリチリリ、つい口ずさみたくなる心地の良いリズムです。
「夜」というと子供にとっては少し怖くてドキドキする存在でもありますが、この絵本ではたくさんの動物たちに囲まれてとても楽しそう。
ぽうっと明るい光やねこたちのお祭りの様子に5歳娘も見入っていました。
今回、この暗い世界をイメージ通りに描くために作者のどい先生は今までと画材を変えたそうです。
こだわりのイラストは本当に繊細で穏やかな夜の雰囲気たっぷり。
娘は「これ色鉛筆で描いてるんでしょう?すごいね~!」と隅々まで眺めています。
最後に池を囲んで花火をするシーンがあるのですが、その時の水面にご注目。
あの猫も、その猫も、実は…!
「おやすみなさい」に繋がりやすい、素敵な夜のお話でした。