夏の絵本を探していて、素敵な1冊を見つけました。
表紙を見るだけで、夏のにおいがしてきそう。
セミの鳴き声、照り付けるような夏の日差し、多くの読者が夏休みの解放感を感じる絵本をご紹介します。
なつのいちにち
カタカナ | あり(ルビなし) |
---|---|
漢字 | なし |
ページ数 | 32ページ |
本のサイズ | A4くらい |
おすすめ月齢 | 5歳 |
ISBNコード:9784033313405
どんな本?
「いってきまーす。」
玄関のドアを開ける、麦わら帽子に虫取りあみの少年。
あついあつい、夏の1日の始まりです。
走って走って、海を横切り、田んぼを走り抜け…
草むらを走って走って、肩で息をしながら神社に到着します。
そして少年は大ジャンプ…!
一体、何を目指していたのでしょう。
文字は少なく、セミの鳴き声だけのページも。
でも、イラストから感じる、「夏」!
読んでいるだけで子供の頃を思い出し、懐かしく、心にじーんと響き渡る絵本。
溢れるような「夏」を感じられる1冊です。
感想
この絵本は『こんにちは!わたしのえ』の作者、はたこうしろうさんの作品です。
イラストの雰囲気がガラッと変わりますが、こちらも本当に素敵。
読んだ夫も、「この絵本は良い。とても良い。」と絶賛していました。
少年のある夏の1日が描かれているのですが
朝のカラッと晴れた空、広がる海と空、青々とした草、汗だくで上る神社の階段…
もう、本当に子供の頃の夏休みを思い出すんです。
あの、学校から解放されたわーっと叫びたくなるような気持ちよさと夏の描写がたまらなく胸を打ちます。
イラストを見るだけで、セミの声が聞こえ、じりじりと焼けるような日差しの夏を感じられて…
主人公が男の子なので、夫には特に響いたようです。
子供の頃、虫取りあみを持って走り回っていたような男性はきっと読んだら懐かしい気持ちでいっぱいになるのではないでしょうか。
反対に、幼稚園の子供の反応は思ったほどではありませんでした。
もちろん夏を感じる楽しい絵本ではあるのですが、この懐かしさや解放感は、一度味わっている人間だけが感じられるものだと思いました。
小学生や、大人にこそおすすめの夏の絵本。
夏が大好きな実家の母もとても気に入っていました。